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~いざという時の備えに~浮気調査コラム
パートナーの浮気が発覚して離婚した場合、『パートナーや浮気相手を許したくても許せない』といった心情になっても不思議ではありません。
離婚はあなたの人生を大きく変える重大な出来事です。
あなたに多大な影響を与えた人に対して、何もせず引き下がれないといった心情は十分に理解できます。
しかし、だからといって過激な行動に出るわけにはいきませんよね。
慰謝料請求という合法的な方法で、元パートナーや浮気相手の責任を追及しましょう。
この記事では、慰謝料を請求する方法や、請求する上での注意点について紹介します。
※ここでは便宜上「制裁」という言葉を使用していますが、あくまでも法律に基づいた適切な方法を紹介しています。必要以上に相手を貶めたり、危害を加えたりすることを推奨するものではありません。
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冒頭で説明した通り、不倫したパートナーや浮気相手には慰謝料請求が可能です。
ただ注意していただきたいことは、請求が認められているからといって、あなたの主張する金額がそのまま請求できるというわけではないことです。
慰謝料は『あなたが感じた精神的苦痛』を、金銭をもって賠償するものです。
つまり、慰謝料の金額は、離婚するまでの夫婦関係や不倫の状況など、個別事情を総合的に考慮して決まります。
なお、裁判例をもとにすると、不倫を原因に離婚した場合の慰謝料額は50万円~300万円となることが多いです。この金額を目安に請求額を決定するとよいでしょう。
また、慰謝料の請求はパートナーと浮気相手の両方に可能です。
法律上、浮気や不倫は『共同不法行為』と呼ばれるもので、民法719条を根拠に、パートナーと浮気相手の両方に対して、慰謝料の全額を請求可能です。
ただし、全額といっても『二重に請求が可能』という意味ではありません。
仮に妥当な慰謝料額が250万円だったとして、浮気相手から250万円が支払われた場合、別途パートナーに対して250万円の請求はできません。
パートナー、浮気相手の両方に請求する場合でも、損害額が増額するわけではないことに留意してください。
慰謝料を請求するには次の3つの方法があります。
ここでは、具体的にどのように請求するかについて確認してみましょう。
なお、詳しくは後述していますが、慰謝料を請求するには浮気の証拠が必要不可欠です。
あなた自身で証拠を集めるのが困難な場合には、探偵への相談がおすすめです。慰謝料請求を検討している人は、次の関連記事も併せて参考にしてください。
【関連記事】
浮気は事実なのに証拠がないと慰謝料を払ってもらえないことがあるって本当?
慰謝料の請求と言うと、裁判といった法的な手続をイメージする人も少なくないかと思いますが、実は、話し合いで請求することも可能です。
請求の方法は、面談や電話などの口頭でも構いませんし、内容証明郵便などの書面でも構いません。
ただし、当事者同士での話し合いでは感情的になることが考えられ、交渉が困難になることも十分にあり得ます。
弁護士に代理で交渉してもらえば、法律に基づき、冷静な話し合いのもと慰謝料請求ができる可能性が上がります。
一度弁護士への依頼も検討するとよいでしょう。
慰謝料は離婚調停を通じても請求可能です。
離婚前の場合には、夫婦関係調整調停の中で慰謝料を請求する事が可能です。
調停では、家庭裁判所で調停委員に間を取り合ってもらいながら、慰謝料額について話し合いをするのです。
調停委員があなたと相手方の言い分を聞き、アドバイスや意見をしてくれて、双方が慰謝料額などの条件に納得すれば、調停成立となり慰謝料が支払われます。
調停でも慰謝料が支払われなかった場合、訴訟を提起します。
訴状には、請求する慰謝料額や請求する根拠となった浮気の内容について記載しなければなりません。また、浮気の明確な証拠を提出する必要があります。
相手方は反論してきますので、準備書面などを用いて再反論しなければなりません。また、ケースによっては、当事者尋問といって、直接話をしなければならないこともあります。
裁判手続は煩雑で時間も長期になることが予想されるため、弁護士への相談を強くおすすめします。
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慰謝料額は、夫婦の事情や不倫の状態などを総合的に考慮して決められることはすでにお伝えしました。
ここでは簡単に、高額な慰謝料請求が可能となるケースについて一覧で紹介します。
増額の要素 |
説明 |
夫婦関係 |
夫婦関係が円満だったにもかかわらず、不倫が発覚して関係が破たんした場合 |
婚姻期間 |
婚姻期間が長い場合、新たなスタートが困難なことや心情が配慮される傾向がある |
不倫の期間・回数 |
不倫が長期に渡っていたり、回数が多かったりする場合 |
子供の有無 |
夫婦に子供がいる場合、不倫が悪影響を与えると判断される傾向がある |
主導者 |
不倫相手が不倫の主導者だった場合 |
反省・謝罪 |
不倫相手が反省していない、謝罪がない場合には、心情を配慮される傾向がある |
意図・認識 |
不倫相手が、あなたのパートナーを既婚者だと知っていて、夫婦関係を破たんさせようとした場合には悪質だと判断される傾向がある |
同棲 |
不倫相手とパートナーが同棲していた場合 |
妊娠・出産 |
不倫によって妊娠・出産した場合、夫婦関係に大きな影響を与えたと判断される傾向がある |
不倫の否認 |
不倫していることが客観的に明らかであるにもかかわらず、不倫の事実を認めなかった場合 |
約束違反 |
不倫しないと約束したにもかかわらず、不倫を継続していた場合 |
金銭の授与 |
不倫相手にお金を渡していた・貢いでいた場合 |
精神的苦痛 |
不倫を知ったことによりうつ病になるなど、精神的な苦痛を受けた場合 |
年齢差 |
不倫相手の方が年上で年齢に差があるほど、浮気の主導性や思慮分別などが考慮される傾向がある |
地位・資力 |
不倫相手が高い地位にあったり、年収が高かったりする場合 |
【関連記事】
不倫の慰謝料が増額するケース|慰謝料請求・増額に必要な証拠の解説
離婚した上で「制裁をしたい」と考えている方もいるかと思いますが、慰謝料を請求する上での注意点がいくつかありますので、ここで確認しておきましょう。
話し合い、調停、裁判のいずれの方法で慰謝料を請求するにしても、浮気の証拠を押さえておくことは重要です。
話し合いや調停においては、相手方が納得すれば慰謝料を支払ってもらえますが、浮気の証拠がなければ何とでも言い逃れができます。
裁判においては、浮気の証拠を提出しなければなりません。
もしその証拠の法的効力が低ければ、裁判官に不貞の事実があったと認めてもらえないといったケースもあります。
話し合いや調停でまったく取り合ってもらえない、裁判ですぐに棄却されてしまうといったこともありますので、制裁を加えたいなら、必ず証拠を押さえておくようにしましょう。
【関連記事】
不貞行為の証拠になるものは?自白・LINE・写真は証拠になるのか
裁判において証拠能力が高いものには、次のような代表例があります。ポイントとしては、浮気している事実が客観的に分かることです。
民事訴訟においては、提出できる証拠に制限はありません。
上記以外のものでも、複数証拠を組み合わせることで浮気の事実を認めてもらえる可能性もあります。
もし訴訟に至った場合、あなたが持っている証拠が有力なものかどうかといった判断が困難な場合もあるかと思います。
そういった時には、弁護士に相談してみることをおすすめします。
【関連記事】
浮気(不倫)の証拠とは?慰謝料請求&離婚回避のための証拠の集め方
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「なんとしても慰謝料を請求したい」という思いから、過激な行動に出てしまうこともあるかもしれません。
民事裁判では、提出される証拠に特段の制限はありませんが、あまりに反社会的な方法で集めた証拠は、裁判で認められない場合もゼロではありません。
また、慰謝料請求自体は民法で認められていますが、脅迫や暴力などを用いて支払を迫るなどした場合は、恐喝罪に問われる可能性もあります。
浮気の証拠集めは、場合によっては相手のプライバシー権侵害となる可能性があります。
近年、プライバシー権とは『自分に関する情報をコントロールする権利』と考えられており、その範囲は広いです。例えば、以下のような方法はすべてプライバシー権を侵害し、違法と評価される可能性もあります。
ただ、そのように違法に収集した証拠でも、民事訴訟で証拠として否定されることは稀です。
ただ、証拠収集過程で相手とトラブルになってしまう可能性もありますので、どういった方法で証拠を集めるべきか判断に迷った時は、弁護士に相談してみましょう。
浮気を原因に離婚すれば、必ず慰謝料が請求できるというわけではありません。
場合によっては、浮気相手に慰謝料請求ができない、もしくはパートナーと浮気相手の両方に慰謝料が請求できないといった場合があります。
慰謝料の請求は、民法709条を根拠にしており、『故意や過失』もしくは『権利の侵害』などが認められない場合には請求できないのです。
【故意や過失がないケース】
【権利の侵害がないケース】
どういったケースで慰謝料請求できないかについては、次の関連記事に詳しく記載してありますので、併せて参考にしてください。
【関連記事】
不倫の慰謝料が請求できない9つのケース
ここでは、高額な慰謝料が認められた裁判例を紹介します。あくまで特殊事例であり一般化は難しいと思われます。
慰謝料請求の参考程度にしてください。
2005年5月30日の東京地方裁判所の判決では、離婚の交渉過程で夫が暴力をふるったことや、婚姻期間が30年以上経過していたことを考慮し、妻に1,000万円の慰謝料が認められました。
【参考:2005年5月30日 東京地裁 判例秘書06032069】
2010年7月5日の東京地方裁判所の判決では、夫が一方的に別居したことや、不貞行為を隠して協議離婚を成立させたことが考慮され、妻に500万円の慰謝料が認められました。
【参考:2010年7月5日 東京地裁 判例秘書07058004】
2009年5月28日の名古屋高等裁判所の判決では、浮気に加えて、正当な理由なく別居をしたことが悪意の遺棄に当たると判断され、妻に400万円の慰謝料が認められました。
【参考:2009年5月28日 名古屋高等裁判所 判事2069・50】
あなただけで慰謝料請求することが難しい場合は、ここで紹介するような専門家への相談をおすすめします。
慰謝料請求をする場合には、話し合いで請求するにしろ裁判になるにしろ、弁護士に相談しましょう。
話し合いや調停での請求の場合、当事者同士では感情的になることもありますし、支払に納得してもらうこと自体が困難なケースも考えられます。
また、裁判となった場合には、高度な法律知識が必要になりますし、手続などが煩雑なため、労力や手間がかかってしまいます。
弁護士に依頼すれば、話し合いで慰謝料を支払ってもらえる可能性が高くなりますし、仮に裁判となった場合でも、あなたの代理人として手続などを代わりにしてくれます。
慰謝料請求する場合には、一度相談することを強くおすすめします。
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探偵は浮気調査のプロフェッショナルです。尾行や張り込みなどをして浮気の証拠を押さえてくれます。
また、調査終了後には調査報告書を作成してもらえますが、探偵による写真や動画などの客観的証拠は高い証拠能力があります。
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浮気を原因に離婚した場合、合法的な制裁である慰謝料請求をしましょう。
ただ、請求できる慰謝料額は夫婦の事情や不倫の状況など、個別事情を総合的に判断して決まります。
また、証拠がなければ支払に応じてもらえないことも考えられます。
「浮気したパートナーや浮気相手を許せない、制裁したい」という気持ちは分かりますが、脅迫して支払ってもらおうとしたり、著しく反社会的な方法で証拠を集めたりしてはいけません。
弁護士や探偵に相談・依頼して手間を省き、安全な請求をするようにしてください。
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