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離婚したいと思ったとき、理想としては夫婦納得のもとスムーズに離婚の話が進めばよいのですが、どちらか一方が離婚に応じない状態なら第三者に決めてもらうしかなくなります。
離婚するかどうかで揉めている夫婦の意見が一致することはないでしょう。
多くの場合は、どちらかが夫婦関係を継続することができない理由を並べても、もう片方は「夫婦関係は破綻しておらず、関係の再構築は可能だ」と主張するものです。
これでは離婚の話し合いは、いつまで経っても平行線のままでしょう。
そこで、このようなときに夫婦関係が破綻しているかどうかが重要になってくるのです。
夫婦関係の破綻とは、夫婦の関係が修復できないほど壊れ、その後回復する見込みがない状態のことを表します。
ただ単に配偶者に対し愛情がない、関係が冷めきっているという気持ちの面を主張しても、夫婦関係が破綻しているという証明にはなりません。この記事では、夫婦関係破綻と認められるための定義についてくわしく解説します。
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夫婦関係が破綻していることを証明するのは難しい
夫婦関係はプライベートな領域なので、夫婦関係が破綻していると客観的に立証することは容易ではありません。
なぜなら、夫婦の関係性やどのような思いでいるのかは当事者にしかわからないからです。
お互いが夫婦関係は破綻していると意見が一致しているのであれば話は別ですが、その場合、夫婦が離婚するかどうかで揉めることはないはず。
もしも第三者に夫婦関係は修復可能だと判断されてしまえば、当然ですが夫婦関係が破綻しているとはみなされないでしょう。
夫婦関係破綻の具体的な定義
ここでは、夫婦関係が破綻していると認められる定義についてご紹介します。
一定の期間別居している
一定期間の別居は、夫婦関係が破綻していると認められやすいでしょう。
別居の期間は、最低でも5年が必要です。
実際、関係の再構築のための別居というより、離婚に進むための段階のひとつとして離れて暮らす夫婦も少なくありません。
しかし、別居によって離婚が認められやすいとはいえ、一方的に家を出て別居を始めてしまうと悪意の遺棄とみなされるので注意しましょう。
これでは、相手が有責として離婚できなくなる可能性があります。
間違ってはいけないのは、別居はあくまでも夫婦仲が悪く、離れて暮らすことが望ましいという状況なのです。
そして、たとえ別居していても夫婦である以上はお互いが助け合い生活をしていく義務があるので、配偶者に婚姻費用を請求することができます。
婚姻費用のやりとりは、正当な権利です。
ただし別居中にもかかわらず、婚姻費用のやりとり以外で頻繁に会ったり、復縁の話になったりしている場合は夫婦関係が破綻しているとは言い難いでしょう。
それとは反対に、別居していることに加え、夫婦間のやりとりが全くなければ離婚を認められやすくなります。
または、別居ではなく家庭内別居でも離婚を認められる可能性があります。
家庭内別居とは、夫婦が同じ家で生活をしていてもお互いが他人のように暮らしていることです。
食事や寝室も別、性交渉もなく、顔を合わせることも会話をすることもないという全くの他人のような状態であれば、離婚を認められることがあるのです。
とはいえ、家庭内別居は証明するのが難しいことでしょう。家庭内というプライベートなことは、第三者では実体を把握することができないからです。
【関連記事】
▶離婚前に別居する5つのメリット|別居を検討すべきケースと注意点
▶悪意の遺棄に当てはまる事柄と証明するために必要なことについて
▶有責配偶者とは|離婚原因を作った側からの離婚が認められる条件まとめ
セックスレスである
セックスレスが原因で離婚に至った夫婦は少なくありません。
それほど性の不一致は、夫婦にとって深刻な問題と言えるでしょう。
なお、セックスレスの定義は、『特別な理由がないのに夫婦が1ヶ月以上性行為がないこと』だとされています。
法的にも、夫婦間にはお互いが同意の上で、ある程度の性交渉が必要だと定められているのでしょう。
ただし、裁判所で離婚が認められるためにはセックスレスの期間がそれよりも長くなければいけません。
それに、セックスレスを証明するのは簡単なことではないでしょう。
性交渉をしていないことを裏づけるのは、難しいことです。
また、お互いが体の関係を望んでいないことであえて性交渉がなかったり、年齢の関係で自然になくなったりした場合は、夫婦関係の破綻にセックスが関係あるとは言えないので注意が必要です。
【関連記事】
▶セックスレスは浮気の前兆|セックスレス夫婦の危機と解消法
▶産後の夫婦生活の再開時期|セックスに対する夫婦の本音
DVやモラハラを受けている
DVや精神的に追い込まれるモラハラにより、精神的苦痛を受けているときは夫婦関係が破綻している状態と言えます。
DVやモラハラの被害にあっているのは、妻であることが多いでしょう。
ただしDVの場合は、カッとなって夫が妻に1度だけ手を出してしまったという場合は、離婚が認められにくいようです。
DVが原因で離婚を認めてもらうためには、暴力によって体に被害があることや何度も暴力を受けていることを証明する必要があります。
それを証明するためにも、配偶者から暴力を振るわれたら診断書をとっておくとよいでしょう。
モラハラについても同様で、継続的に被害にあっていなければ破綻しているとは言い難いのです。
言葉の暴力は可能なら録音したり、できるだけ詳細な記録を残したりしておきましょう。
喧嘩の最中に、配偶者からひどいことを言われたというだけでは、夫婦関係が破綻しているとは判断されにくくなります。
【関連記事】
モラハラ夫には浮気する人が多い?
一方がギャンブルによる金銭的トラブルを抱えている
ギャンブルで借金が膨れ上がり生活が困難になったり、配偶者の浪費癖がひどかったりする場合も離婚が認められることが多いでしょう。
お金に対する夫婦間の認識のズレがあり、それが生活に影響するようであれば、夫婦関係が破綻していると言えるのです。
夫婦関係破綻の定義に当てはまるか知りたいならプロへの相談が有効
自分たちの状況が夫婦関係破綻の定義に当てはまるのか知りたいのであれば、無料の法律相談を活用するのがよいでしょう。
夫婦関係が破綻しているかどうかは、離婚や慰謝料にもかかわる重要な問題です。
夫婦関係が破綻していることを理由に配偶者から「離婚してほしい」と言われている場合であっても、自分達の状況は裁判所で離婚が認められるケースなのか知っておいたほうがよいでしょう。
まとめ
夫婦関係破綻の定義はいくつかありますが、共通しているポイントは、その原因によって夫婦関係が悪化したという事実です。
つまり別居をしていても、お互いがその状況を受け入れ、良好な関係を築いている場合は夫婦関係が破綻しているとは言い難いでしょう。
セックスレスの場合も、夫婦間で納得して性行為を結ばないのであれば夫婦生活を継続することができない理由にはなりません。
このように、夫婦関係が破綻している定義に当てはまっても、それによって夫婦仲に亀裂が入っていると判断されなければ第三者に離婚を認めてもらうことは困難になるのです。
離婚調停を起こした時点で夫婦関係は良好とは言い難いものですが、夫婦関係破綻を証明することができなかったり、関係の再構築が可能だと判断されたりすると裁判所から離婚が認められることはないでしょう。
そのためにも、別居や家庭内別居、セックスレスなどの証拠を用意しておく必要があります。
それに加え専門家に相談すると、どうすれば離婚ができるのか、もしくは離婚を回避することができるのかを知ることができるので、1度検討してみるとよいのではないでしょうか。
【関連記事】
夫婦関係が破綻している状態とは | 修復・離婚したい場合にできること
▼夫婦関係を修復したい方向け▼
▶夫婦関係を修復したい人が読むべき関係修復の為の心得と7つのポイント
▶夫婦が再構築する前に心得るべき事と再構築を成功に導く4つのポイント
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